Our Town

昨日ね、買ったんですこれ。

悲劇喜劇 2011年 01月号 [雑誌]

悲劇喜劇 2011年 01月号 [雑誌]

この巻末に水谷せんせいの新訳によるわが町の戯曲(つまりは今回の公演の脚本)が掲載されておりまして。読んで言葉から声が聞こえてくるこの感覚さいこうに嬉しいなあと思いました。だっていつでも脳内再演できるんだよ!!(わが婆おちついて) 私の空き部屋いっぱいの脳みその中に永住してくれるって約束してもらった気分。書いてない部分は記憶で補えばいいんだもの。最高よ!最高の気分よ!!(芝居ちっくですけど本気で嬉しいんだよ)
もう何から書いたらいいのかわからない。私がこんななんだから、あっちゃんなんて書き出しのとっかかりを見つけることすら大変そうだよ。長いよ1年って。振り返るとすぐ、みたいな気持ちになるけれど、濃いよね。なんなら連載チックに小分けにして語って聞かせて欲しいぐらいだお。でもあれね、不思議なもので、聞きたいけれど、聞かなくても伝わってる部分って多い気がする。上手く言葉にはできないけれど。でも、聞き!たい!です!(ここ大事) あっちゃんの振り返り更新読むまで終われないぜわが町! 


あっちゃん更新の前にわたしもいろいろ書いてみる。



最初に何思うかっていったら、「楽しかった!」なのかも。
こんな楽しみ方、きっともうないんじゃないかなあって。今まで自分が生きてきて感じたこと全てがわが町を楽しむ要素になっているのにさらにプラスして、その時の自分の心理状態までもが加味されちゃうっていう。*1作品を委ねられてる感覚。外国語を訳すのにも似ているような。だいたいは同じだけど、どんな言葉を選ぶかによって受け取り方が変わってくる、みたいな。また、舞台装置が何もないから、見た目にも見方にも余白があるんですよね。その余白を自分の経験や想像力、思考で埋めるんです。楽しそうですよね。隣で見ているひとと同じものを見ながらそれぞれ違うわが町があるなんて本当面白い。アイスクリームストロベリーソーダの色だって、何色もあるんだと思う。もっといえばギブズ家、ウェブ家の壁の色だって千差万別なわけで。耳から入ってくる情報と照明、あとはぜーんぶあなた次第の景色。
さらに、ボーイズ&ガールズから生まれる沢山の音。彼らは彼らで、キャストの動きに合わせて音を出す。そこから生まれる音と動きに自分の想像を合わせる作業もまた楽しくて。そこにはなにもないのに、みんなで同じものを感じている、ってすっごく楽しいし、なんともいえない一体感。本当に刺激的な観劇でした。
「わが町」に何を感じ、何を学ぶのかも人それぞれ、と思います。感じられる事学べる事が沢山あるという事でもありますよね。結局、何かだけ突出して大事にしなくてはいけない、という事ではないのかもしれないなあ。自分の今も、相手の今も大事にすることが出来るようになりたいなって思いました。どうしても自分、自分ってなってしまうから・・・。いい意味で喝入れてもらった気分。それになんでも投げたらもったいない。これからわが町を思うたび、いろんな事を感じ、また考えるんだろうなあって思います。そういう作品な気がする。頭の良い人はさくっと解釈して飲み込めるのかも知れないけれどあいにくそんな私はいないので、ゆっくりじっくり寄り添ってもらうのもいいのかもしれない。人生そんなに長くないけどさ。

*1:以前にも書いたけれど、毎日観てたって響いてくるところが毎回違うって2ヶ月作品を観てきた製作の方が仰るぐらい